税務署はここを見ている!税務調査で指摘を受けやすい7つの項目

税務署はここを見ている!税務調査で指摘を受けやすい7つの項目

個人事業者でも法人でも、税務調査で指摘を受ける項目はある程度決まっています。

税法上の見解の相違・売上除外などの脱税が指摘されることは稀であり、税務調査で税務署から指摘を受ける項目のほとんどが、ちょっとした経理のミス・書類の不備であることが多いです。

税務調査で指摘を受けやすい7つの項目

税務調査で指摘を受ける項目については、個人事業者、法人に関係なくある程度決まっています。

その中でも特に指摘を受けやすい7つの項目についてまとめてみました。

  1. 売上の計上もれ
  2. 棚卸資産の計上もれ
  3. 役員報酬・従業員給与
  4. 役員貸付金
  5. 交際費
  6. 業務委託費・コンサルティング料
  7. 関係会社との取引

売上の計上もれ

税務署が実施する税務調査において最も指摘を受けやすい項目が、この売上の計上もれについてです。

具体的には、今期に計上すべき売上を翌期に計上してしまっているため、その分だけ利益の金額が小さくなって税金の金額も少なくなってしまっているというものです。

よくあるパターンとして、今期中に売り上げたにも関わらず入金が翌期であったため、翌期に売上として計上してしまったというパターンです。

実は、売上を認識するタイミングは入金があった時点ではなく、

  • モノを引き渡した時点
  • サービスを提供した時点

で認識しなければなりません。

ただし、期中においては入金があった時点で売上を計上しても、最終的な税金の金額に影響はないため税務署は何も言ってきません…

しかし、期末においてこれをやってしまうと、正しく売上が計上されず税金の金額も少なくなってしまうため、税務署はしつこくチェックしてきます!

同じように売上の集計ミスによる計上もれがないかどうかも厳しくチェックされます。

このように税務調査においてはどのような業種でも、売上の計上もれがないかどうかは必ずチェックされますので確実に数字を合わせておくようにしましょう!

棚卸資産(在庫)の計上もれ

売上の計上もれと同じく、棚卸資産(在庫)の計上もれについても税務調査においては指摘を受けやすい項目です。

卸売業・小売業・製造業・飲食店など、仕入が発生する業種には必ず棚卸資産が存在します。

この棚卸資産の期末時点での在庫を計上しなければ、正確な利益の金額を計算することはできません…

そして、期末の棚卸資産の金額が少なければ少ないほど、利益の金額も少なくなり、税金の金額も少なくなります。

つまり、税務署は期末に計上した棚卸資産の金額が正しいかどうか(計上もれがないかどうか)を厳しくチェックするというわけです!

実際の税務調査では、請求書はもちろん、見積書や納品書まで細かくチェックされてしまいます。

そこまでされると、隠そうとしても絶対にバレてしまいます。

もし故意に棚卸資産の金額を少なく申告していることがバレたら、脱税があったものとして厳しい処分を受けることも十分にありえます!

棚卸資産の計上もれについても、売上の計上もれと同じように確実に数字を合わせておきたいところです。

役員報酬・従業員給与

税務調査においては、人件費についても細かくチェックをされます。

まず、役員報酬については以下の5つについてしっかりと確認しておきましょう。

  1. 役員報酬としての金額が適切であるかどうか
  2. 役員報酬の変更のタイミングに問題はないかどうか
  3. 議事録の作成はできているか
  4. 役員賞与に関する届出は提出されているかどうか
  5. 役員賞与の支給が届出書通りに実施されているかどうか

中小企業の場合、株主と役員が一致していることがほとんどであるため、役員報酬の金額を操作して利益の金額を操作することができてしまいます。

それを防ぐために、法人税法では役員報酬については厳しい規定を設けています。

当然、税務調査においてはそのあたりについてチェックを受けることになりますので、法人税法に沿った運用が必要になってきます。

一方、従業員給与については以下の3つについてしっかりと確認しておきましょう。

  1. 架空人件費がないかどうか
  2. タイムカードなどの勤怠管理ができているかどうか
  3. 源泉徴収・年末調整などが適切であるかどうか

税務署が従業員給与をチェックする時に最も注意を払っているのが、架空の人件費がないかどうかということです。

架空人件費の計上は、非常に悪質な脱税行為に該当してしまいます。

タイムカードのチェック、従業員の住所・名前・生年月日の確認など、架空人件費の計上は簡単にバレてしまいますので絶対にやめておきましょう!

役員貸付金

法人の場合、役員貸付金についてもよく指摘を受けてしまいます。

役員貸付金とは、法人が役員に対してお金を貸しているということであり、きちんと金銭消費貸借契約書を作成して利息も支払わなければなりません!

代表取締役の社長からすると、自分の会社に対して利息を支払うなんておかしい!と感じるかもしれませんが、法律では社長と法人はあくまでも別人格なのでしっかりと区別する必要があります。

もし、役員貸付金であることを認めないのであれば、社長が会社のお金を好き勝手に使ったものとして、役員賞与として取り扱われることになってしまいます。

実は、これが納税者にとっては一番最悪なケースで、税務署の調査官にとっては一番最高のケースと言えます。

なぜなら、原則として役員賞与は会社の経費としては計上できません。

しかし、社長個人の所得税・住民税はキッチリ課税されることになってしまいます。

つまり、

  1. 法人の経費には計上できない
  2. 社長の所得税・住民税は支払わなければならない

というダブルパンチを受けてしまって税金の負担が非常に重たくなってしまいます。

このような余計な税金を支払うことのないように、役員貸付金についても対策を取っておく必要があるでしょう!

交際費

個人事業者でも法人でも、交際費については絶対にチェックを受けることになります。

税務署が税務調査において交際費をチェックするのは、私的な経費が交際費として計上されていないかどうかを調べるためです!

原則として、経費として計上するためには、

  1. レシート・領収書などの証拠が保存されていること
  2. 売上を上げるため・仕事で使用するためなどの理由があること

これら2つの基準を満たさなければなりません。

特に交際費の場合は、経費で計上するだけの理由が乏しいものが多いため、どうしてもチェックの目が厳しくなる傾向にあります…

これは、福利厚生費・会議費など、交際費という勘定科目に計上していなくても同じようにチェックされます。

また、法人の場合には役員貸付金と同じように、役員賞与として認定されて強烈なダブルパンチを受けてしまうこともよくありますので、私的な経費の計上には十分に注意するようにしましょう。

業務委託費・コンサルティング料

業務委託費・コンサルティング料については、一般的に金額が高額になりがちです。

つまり、税務署の調査官からすれば絶対にチェックしたい項目ということになります。

まずは、しっかりと契約書があるかどうかを確認(収入印紙が貼ってあるかもチェック)しましょう。

そして、どのような仕事に対する業務委託費・コンサルティング料なのかもしっかりと明確にしておきましょう。

実は、税務署は業務委託費・コンサルティング料を目の色を変えて徹底的にチェックしてきます!

税務署が目の色を変えてチェックする理由

  • 業務委託費・コンサルティング料は脱税の手口に使われやすい
  • 赤字の会社に架空の経費を支払うことにより、利益を圧縮することができる
  • 高額の業務委託費を受けてくれる会社が見つかれば、簡単に実行することができる

このように、脱税に利用される可能性が高いものについては、税務署は徹底的に調べてきます。

本当に存在した取引なら何の問題はありませんが、架空の取引をでっち上げて経費として計上することは立派な脱税行為に該当しますので絶対にやってはいけません!

関係会社との取引

関係会社の取引については、いくらでも取引の内容・金額を操作することができてしまいます。

決算間際になってから、利益を調整するために関係会社に経費を支払うということもできますので、当然税務署も目を光らせるわけです。

まずは、なぜそのような支払をしたのかという理由を明確にしておきましょう。

そして、決算間際の利益調整ではなく、通常の取引であることを証明するための書類(契約書)をきちんと作成しておきましょう。

さらには、第三者と同じ取引をした場合の金額と大きな違いがないかどうか(金額の妥当性)についても考えておきましょう。

関係会社との取引は、何もやましいことがなくても厳しくチェックされてしまいます。

取引の正当性を証明するためにも、十分に準備をしておく必要があるでしょう!

 

税務調査に対するリスクを軽減する

税務調査で指摘を受ける項目というのは、ある程度決まっています。

あらかじめ指摘を受ける項目がわかっていれば、対策はいくらでも立てることができますし、何度でも事前にチェックすることができます。

このように、事前に税務調査の対策をきちんとしておくことで、税務調査に対するリスクを軽減することができます!

税務調査では、

  • 税法のグレーゾーンの取り扱い
  • 脱税スレスレの節税対策
  • 税理士の交渉力

などに注目が集まりがちですが、実は事前の準備が最も大切なことであり、税務調査は準備で決まる!と言っても過言ではありません。

税務調査で何を見られて、どのような指摘を受けるのかということがわかっていれば、必要以上に怖れることもありませんし、余計な税金を支払うこともなくなります。

税務調査に対するリスクを軽減するためにも、税務調査を知り、しっかりと対策を施していきましょう!

 

まとめ

個人事業者でも法人でも、税務調査で指摘を受ける項目というのはある程度決まっています。

どのような指摘を受けるのかを理解していれば、税務調査を怖れることも、余計な税金を支払うことありません。

税務署が見るポイントをおさえて、税務調査に対するリスクを軽減しておきましょう!

 

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