ビットコインなどの仮想通貨の税金・確定申告の基本を税理士が徹底解説

ビットコインなどの仮想通貨の税金・確定申告の基本を税理士が徹底解説

仮想通貨で利益が出た場合には、きちんと確定申告をして税金を納めなければなりません…

ビットコインなどの仮想通貨で利益が出た場合の確定申告の基本について詳しく解説していきますので、ひとつずつ確認してみてください。

仮想通貨で税金が課税される取引

仮想通貨に税金が課税される取引は、以下の4つの取引をした場合に限られていますので、しっかりと確認しておきましょう。

  1. 仮想通貨の売却
  2. 仮想通貨でモノを購入
  3. 仮想通貨の交換
  4. マイニングにより仮想通貨を取得

仮想通貨の売却

保有する仮想通貨を売却(お金に換金)した場合、その売却価額と取得価額の差額が所得金額(儲け)になります。

4月1日に1,000,000円で1BTCを購入した。

9月1日に600,000円で0.5BTCを売却した。

この場合の所得金額は、600,000円−1,000,000円×0.5BTC=100,000円となります。

つまり、仮想通貨を買った時と売った時の差額を利益又は損失として認識することになります。

仮想通貨でモノを購入

保有する仮想通貨を商品購入の際の決済に使用した場合、その使用時点での商品価額と仮想通貨の取得価額との差額が所得金額となります。

4月1日に1,000,000円で1BTCを購入した。

9月1日に120,000円の商品を購入するために0.1BTCを支払った。

この場合の所得金額は、120,000円−1,000,000円×0.1BTC=20,000円となります。

ここでのポイントは、商品を購入する時点で仮想通貨を売却したものとして取り扱うということです。

つまり、BTCを円に交換して商品を購入したものとして計算しなければなりません。

仮想通貨の交換

保有する仮想通貨を他の仮想通貨を購入する際の決済に使用した場合、その時点での他の仮想通貨の時価(購入価額)と保有する仮想通貨の取得価額との差額が、所得金額となります。

4月1日に1,000,000円で1BTCを購入した。

9月1日にで5ETH(時価150,000)を0.1BTCで購入した。

この場合の所得金額は、150,000円−1,000,000円×0.1BTC=50,000円となります。

仮想通貨同士の交換においても、仮想通貨でモノを購入した時と同様に、その時点で仮想通貨を売却したものとして取り扱う必要があります。

つまり、0.1BTCを売却して、そのお金で5ETHを購入したと考えるわけです。

マイニングにより仮想通貨を取得

マイニングにより仮想通貨を取得した場合には、収入金額(マイニングにより取得した仮想通貨の取得時点の時価)から必要経費(マイニングに要した費用)を差し引いた金額を所得金額とします。

4月1日に1BTC(時価1,000,000円)を取得した。

9月1日に電気代100,000円を支払った。

この場合の所得金額は、1,000,000円−100,000円=900,000円となります。

含み益のある仮想通貨を保有している

「含み益のある仮想通貨を保有しているのですが、税金はかかりますか?」

仮想通貨の税金に関する質問としてよくお聞きしますが、仮想通貨を保有しているだけであれば、含み益が生じていたとしても税金が課税されることはありませんのでご安心ください!

仮想通貨に税金が課税されるのは、仮想通貨を売却・使用した時に限られています。

 

仮想通貨の取得価額の計算

仮想通貨で得た利益を計算する際に重要になってくるのが、その仮想通貨をいくらで購入してきたかということです。

仮想通貨の取得価額の計算については、

  • 移動平均法
  • 総平均法

いずれかの方法により仮想通貨の単価を計算することになっています。

同一の仮想通貨を2回以上にわたって取得した場合の仮想通貨の取得価額の算出方法としては、移動平均法を用いるのが相当です。ただし、継続して適用することを要件に総平均法を用いても差し支えありません。

4月1日に1,000,000円で1BTCを購入した。

9月1日に120,000円の商品を購入するために0.1BTCを支払った。

12月1日に1,500,000円で1BTCを購入した。

移動平均法

  1. 4月1日に取得したBTCの単価は、1,000,000円÷1BTC=1,000,000円であり、11月3o日までの取引については、1BTCあたり1,000,000円で計算します。
  2. つまり、9月1日の商品を購入した際の所得金額は、120,000円−1,000,000円×0.1BTC=20,000円となります。
  3. そして、12月1日以降の単価については、(1,000,000円+1,500,000円)÷2BTC=1,250,000円で計算します。

総平均法

  1. 全ての取引について、(1,000,000円+1,500,000円)÷2BTC=1,250,000円で計算します。
  2. つまり、9月1日の商品を購入した際の所得金額は、120,000円−1,250,000円×0.1BTC=△5,000円となります。

継続して適用しなければならない

このように、移動平均法・総平均法のどちらの方法を採用するかによって所得金額が異なってきますので、慎重に計算していかなくてはなりません…

また、一度適用した計算方法については継続して適用しなければなりません!

今年は移動平均法で計算して、来年は総平均法で計算するということはできませんので、十分に注意しておきましょう。

移動平均法は、その都度取得価額を計算しなければならないため、取引数が多くなればなるほど計算が難しくなります…

また、時価が上昇傾向にある時は、総平均法を適用した方が所得金額を少なくして節税をすることができます。(時価が下降傾向の時は移動平均法の方が節税できます。)

計算をできるだけ簡素化したい人は、総平均法を採用することをオススメします。

 

仮想通貨の確定申告

仮想通貨の税率

仮想通貨で得た利益については、雑所得に該当するため総合課税の対象となり以下の税率により所得税を計算することになります。

また、これ以外にも所得金額の10%の住民税が課税されることになります。

課税所得 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 427,500円
695万円超900万円以下 23% 636,000円
900万円1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

ここで一つ注意しておいてほしいことがあります。

それは、雑所得は事業所得・給与所得などの他の所得と合算してから税率をかけるということです!

年収500万円のサラリーマンが仮想通貨で100万円儲けた場合の確定申告

  • 所得金額の計算は、500万円−154万円(給与所得控除)+100万円=446万円となり、税率は20%となります。
  • 仮想通貨の儲けが100万円しかなくても、税率は5%となりませんのでご注意ください。

 

仮想通貨に課税される税金

仮想通貨に課税される税金は、

  1. 所得税
  2. 住民税

この2種類です。

所得税は、3月15日までに確定申告をして税金を支払わなければなりません。

住民税は、特別徴収を選択すれば6月から翌年の5月までの給与から天引きされますが、普通徴収を選択すれば6月に一括払い又は年4回の分割払いとなります。

サラリーマンで会社に副業がバレたくない方は、確定申告の際に普通徴収を選択しておきましょう!

 

仮想通貨で儲けたサラリーマンが注意すべきこと

サラリーマンの場合、仮想通貨で得た利益が年間で20万円以上あれば、確定申告をして税金を納めなければなりません。

仮想通貨ブームのドサクサに紛れて、自分1人ぐらい申告してなくてもバレないでしょ!

残念ながら、このような甘い考えは絶対に通用しません…

少なくとも国内の仮想通貨取引所は、税務署が求めればすぐにデータを提供しますので、税務署がその気になれば簡単にバレてしまいます。

仮想通貨で利益が20万円以上出た場合には、サラリーマンであっても絶対に確定申告をしておきましょう!

サラリーマンのところにも税務調査はやって来る!

  • FX
  • アフィリエイト
  • 仮想通貨

これらの所得があるにも関わらず、申告をしていない場合には、サラリーマンであっても税務調査が実施されます!

過去にはFXで得た利益を申告していなかったため、脱税行為があったものとみなされた事例もありますので、十分に注意しておきましょう。

 

まとめ

仮想通貨で得た利益については、確定申告をして税金を納めなければなりません。

まずは、どのような取引について税金が課税されるのかをしっかりと確認しておきましょう!

 

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